反応点治療で考える女性はり灸師のブログ

反応点治療という方法を使っているはり灸師のお仕事日記です。

反応点治療のステップその①感覚という軸を作る

はてなブログを初めて1週間ちょっと。まだまだブログを書くことにドキドキしています。

拙い文章ですが、これからもお付き合いいただけると嬉しいです(^^)♪

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前回、反応点治療というのは”はり灸治療”という大きなカテゴリの中にある、治療スタイルのひとつであるとお伝えしました。

今回はこの治療スタイルというのを決めているものの一つである『感覚』についてご説明したいと思います。

 

はり灸師は患者さんのお体にハリを打って症状の改善をしていくのですが、

このときどうやってハリを打つ部位や深さを決めるのかというと、ズバリ『指先で捉えた感覚』なのです!

 

感覚で決めてるって、すごくないですか?!

 

超音波検査などで体の中を確認するわけでなく、何か機械を使ってモニタリングしながらでもなく、ただ指先の感覚一つを頼りにお体に金属(ハリ)を入れたり、皮膚の上でモノ(もぐさ)を燃やしたりするんですよ…この時代に。結構すごいことしているなーと改めて思います。

 

ただ、この指先の感覚というのは侮れないもので。

ちゃんと訓練すると特定の感覚を捉えることが出来るようになりますし、訓練を続けることでその精度を磨いていくこともできます。

よく、町工場の職人さんの技で、ミリ単位で金属を研磨したり、違和感を検知したりというスゴ技が紹介されていますが、あれと同じです。

職人さんは製品に関わる感覚を磨きますが、

はり灸師は人の皮膚上に現れる微細な変化を捉える訓練を積んで、皮膚のコンディションの良し悪しを判断するための指先感覚を作りあげるのです。

まさに職人技です!

 

ただし!この指先で捉える感覚も決して一つではないのがはり灸治療の奥深くて厄介で面白いところ。

 

皮膚から発される情報は様々あるからです。

 

乾燥しているのか、湿っぽいのか、硬くなっているのか、それとも柔らかくなっているのか、発赤してるのか、浮腫んでいるのか、熱いのか、冷たいのか…

 

言語化出来るものだけでもこれだけ沢山あるんです。

このように皮膚から読み取れる情報というのは色々ある中で、どの情報をはり灸師は読み取るのか?というと…

 

ここが色々治療者によって分かれるんです。

 

どれか一つの情報だけにフォーカスしてはり灸治療を行う方もいますし、

上記の情報をすべて網羅して治療パターンを組むはり灸師もいます。

 

もうお判りですよね。

この「どの感覚に焦点を絞って身体を考えるのか」が、治療スタイルが色々生まれる一つの理由なのです。

 

どれもやり方は違えど、健康時の状態とは異なる皮膚のコンディションに注目して、ハリを打つ部位を考えるという点では同じ。

ルートは沢山あるけど、目指すゴールは健康な身体を作る、これ一つです。

だから、はり灸師も患者さんも好みのやり方、自分のお体にあった治療スタイルを選べばいい、と思っています。

 

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反応点治療は「皮膚のある状態」の変化のみに注目し、その変化を捉えることだけに集中して指先感覚を鍛えます。

 

実は、私が反応点治療を学ぼうと思った理由の一つが『感覚を一つ覚えれば出来るから』だったんです。

 

不器用なタイプなので、沢山の情報を読み取って分析…というのがすごく苦手で。

(以前そういった治療スタイルを学んでいたのですが、どうしても混乱してしまって挫折しました)

 

この治療スタイルなら不器用な私でも出来るんじゃないかな?って思ったんですよね。

おかげで、今は自信を持ってお仕事させていただいているので、当時の私の選択は間違ってなかったみたいです(^^)

 

一つの感覚の獲得だけに集中する。その指先感覚で獲得した情報を最大限に生かして治療ができる反応点治療。

この反応点治療が重視する皮膚の状態とは何なのか?については次回書いていきます。

ではまた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反応点治療って何?-ツボ・経絡は使いません!

はり灸師・マッサージ師の方にとって常識で、業界以外の方には「え?!」って言われることの一つに、はり灸・マッサージの治療スタイルは一つじゃない!っていうのがあります。

同じはり灸師の免許を持っていても、使うハリやお灸の種類、疾患に対してどんな施術をするのかは

そのはり灸師、はり灸院によって結構違ったりするのです。

(なので、はり灸治療を受けたことがある、という人でも別の治療院で受けると「思っていたのと違う!」という事もあるので。治療を受ける際はどんな治療スタイルなのかを施術を受ける前に問い合わせたり、ホームページなどを見て確認しておくと安心です。)

 

はり灸師の人たちは、こうしたそれぞれの治療法の違いを「流派」と呼んでいます。

お茶やお花より、武道とかに近い感じでしょうか。(新陰流とか、北辰一刀流とか)

 

『反応点治療』というのも、そうしたはり灸治療の中に色々ある治療スタイルの一つ。

はり灸治療という大きなカテゴリの中にある、反応点治療という治療スタイル、って感じです。

 

そして、はり灸治療と言えば、ツボや経絡(けいらく)と呼ばれる体の中の気の流れを整える…という東洋医学をベースにした治療法というイメージがありますが。

反応点治療はツボも経絡も使いません。

気の流れとか全然見ないです。

それどころか東洋医学の考え方も使わない!

 

では何が治療のベースか…というと。

 

解剖学・生理学。いわゆる基礎医学と呼ばれる学問が反応点治療の基礎となっています。

これが基本でこれが全て、と言っても過言ではない(と思ってる)です。

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解剖学を徹底して学ぶことでカラダの構造を理解し、自分がハリを打つ部位や深さ、角度をしっかり決める。

生理学をきっちり学び、カラダの機能を理解することで、苦しい症状に対してどんな施術を組み立てていけば良いのかを具体的にイメージする。

 

なんか文章で書くと小難しいのですが、実はとても明快な治療法です。

私はこの治療法を学んで自分の施術がすごくクリアになりました!

 

治療に嘘がないというか、自分の中で色々と整理しやすいというか…うーん、伝わりますかね?

 

次回から、もう少し詳しく書いていこうと思います。

 

ではまた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はじめまして。自己紹介

ブログに訪問いただきありがとうございます。

はじめまして。清水まなみと申します。

岐阜県出身、岐阜県在住。

現在の勤め先も岐阜市内!という生粋の岐阜っ子です(^^)

 

2007年にはり灸・マッサージ師資格を取得。

その後無事はり灸・マッサージ師として就職しましたが

学校卒業しただけでのヒヨッコでは全然仕事のための経験もスキルも足りない!

と自分の現実に直面。

スキルアップのため色々な講習会や勉強会に行きましたが、なかなかコレだ!と思える方法に出会えず…

さ迷っていたとき反応点治療という方法に出会いました。

東洋医学ではなく、神経学や解剖・生理学といった基礎医学をベースにはり灸治療をする、という考え方が面白くて講習会に参加。今も勉強を続けています。

 

反応点治療に出会って良かったことは

 

・自分のはり灸治療の軸ができ、自信を持って施術出来るようになった

・自分の頭で考える力が身についた

・説明力がついた

 

などなど…色々ありますがまとめきれないので。

これからブログで少しずつ紹介していけたら良いなと思っています。

また、今のお勤め先でのことや施術のこと、日常なども書いていく予定です。

これからどうぞよろしくお願いいたします!

 

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反応点治療  河村先生ホームページ
http://hannouten-kawamura.com/about

岐阜サンリ治療院(お勤めしてます)

http://sanri-harikyu.com/
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